WEAZER 宮古島

珊瑚が隆起した東洋一の美しい海

沖縄本島から南西へ約300km、エメラルドグリーンの海に浮かぶ宮古島は、珊瑚礁に囲まれた美しい島々からなる群島である。隆起した珊瑚礁によって生まれた独特の地形は、豊かな地下水と透き通る海を育み、島全体を生命の循環で包み込みこむ。サトウキビ畑を渡る風、夕暮れの海に染まる光、夜空を埋め尽くす星々――。そのどれもが、自然と人が寄り添いながら生きる宮古島の象徴となる。

観光地としての賑わいの奥には、「自然と調和する暮らし」への静かな哲学が息づいており、そのエリアにおいても、“持続可能な未来”を感じさせるWEAZERの建築プロジェクトが進行している。

沖縄離島が抱えるインフラ問題

一方で、近年の宮古島では、インバウンド需要の高まりとともに観光客が急増し、それに伴う建築開発が島の各地で進んでいる。その裏側で、自然環境への負荷や景観の変化が静かに懸念されている。とりわけ深刻なのが「水」の問題である。

宮古島や石垣島などの離島では、豊かな海に囲まれながらも、島内の淡水資源は限られている。一部の地域では水道管の口径制限や給水量の規制が行われ、生活や事業活動においても水利用の制約が生じている。
また、下水道が未整備のエリアも多く、個別に浄化槽を設けて処理を行うケースも少なくない。

そのような環境の中で雨水を利用して生活用水をまかない、排水を生まない「循環型の暮らし」を実現するWEAZERの導入が注目されている。自然の恵みを無理なく活かし、環境への負荷を最小限に抑えながら快適な生活を可能にするWEAZERの仕組みは、離島における新しい未来像を提示する試みである。